2013-03-27 00:26
現在、映画館で公開されている"Admission"を見に行ってきました。ティナ・フェイ演じるプリンストン大学のアドミッション・オフィサーが主人公のお話です。もちろんフィクションですので、大学の合否の決め方がこの映画通りだとは言えませんが、大学の入学事務室で、志願者のどんなところが合否のポイントになるのかが垣間見れて、これから大学に進学する高校生や親御さんにとって興味深い映画と言えるでしょう。 映画のように、SATスコアや高校の成績だけでなく、志願者の出身地、人種、家庭環境、ボランティアやその他の活動など、志願者のあらゆる面が合否の判定に関わってきます。親がその大学に勤めていたり、大学に寄付をしたり、同窓生だったり、影響力のある地位についていたりすればもちろん有利ですし、あるスポーツや楽器に才能のある学生が必要な場合、それができる志願者は当然入りやすくなります。ほとんどの大学は、お互いに刺激し合い、向上できるようないろいろな才能の集団が作れるよう、合格者を選ぶと言っています。そのため同じ人種で似たような成績で、似たようなクラブ活動をしている志願者が何人もいれば、その志願者間で合否を争うことになるかもしれません。 今の時期、大学の合否結果が出揃い、希望の大学に合格できなくて気落ちしているシニアもいるでしょう。先にも書いたように、他の志願者との兼ね合いとか運もありますので、その大学でたまたま自分をアピールしきれなかっただけと思い、合格した大学に注目し、勉強面、経済面、生活面で自分に一番合った大学を見つけて下さい。 ランキングが上位で、みんなもよく知っている大学に入ることが、より良い人生を送る切符になるとは限りません。大切なのは、大学で自分が一番興味のあることを勉強し、良い成績を出し、インターンや留学などでさらに経験やスキルをアップさせて卒業後につなげることです。アメリカには、日本以上に質の良い大学がたくさんありますので、大学に入ってさらに勉学に励み、ネットワークを作り、充実した大学生活を送って下さい。
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2013-03-18 10:26
たくさんの大学が、今春ニューヨーク周辺でカレッジ・フェアを開催します。大学が遠くて、予算的にも時間的にも見に行くのが困難な場合でも、これなら事前に登録するだけで一遍に大学の情報を得られ、この地域の高校生の合否を決めるregional admission officerにも会うことができます。また実際に大学に行く場合でも、フェアに出席することで大学に人一倍興味のあることを伝える良い機会になりますので、積極的に参加して下さい。 大きな会場を使った何百という数の大学が集うカレッジ・フェアとしては、Spring 2013 National College Fairがあります。NJでは、Meadowlands Exposition Centerで4月24日と25日に、NYではJacob Javits Convention Centerで4月28日に開催されます。 http://www.nacacnet.org/college-fairs/SpringNCF/Pages/default.aspx 5月には、次のような有名大学合同カレッジ・フェアが開催されますので、興味のある方はチェックしてみて下さい。 ハーバード、デューク、ジョージタウン、スタンフォード、ペンシルバニア大学による Exploring College Optionshttp://www.exploringcollegeoptions.org/ ダートマス、ノースウエスタン、ヴァンダービルト、プリンストン大学、カリフォルニア大学バークレー校による Coast to Coast College Tourhttp://www.coasttocoasttour.org/ ブラウン、シカゴ、コロンビア、コーネル、ライス大学による Exploring Educational Excellencehttp://www.exploringeducationalexcellence.org/ 会場で担当のregional admission officerに会えなくても、名前と連絡先を聞き、今後何か質問がある場合は、その人にコンタクトをして名前を覚えてもらいましょう。
2013-03-14 13:46
三月、四月は、ほとんどの学校で春休みがあります。高校生ジュニアの皆さんが大学訪問を始めるのに、ちょうど良い時期です。一学年上のシニアの大学進学先がほぼ決まり、次は自分達の番だという自覚の出てくる頃です。また、SATやACTを受けたり結果が出て、現実的にどの程度の大学に入れそうかわかってくる時期だからです。また夏休みと違って、大学生が授業を受けているので、実際のキャンパスの雰囲気がより良くわかります。高校生の見学者がクラスを体験できることもありますので、興味のある場合はウエブサイトで調べたり、大学に問い合わせてみて下さい。 遠距離に行ったりするのは事前の計画が必要ですので、そこまで準備のできてない場合や、まだ大学を明確に決めてない場合でも、近くの興味のある大学二つくらいを訪問することをお勧めします。州立大学と私立大学、都会にある大学と郊外や田舎の大学、規模の違う大学など違ったタイプの大学を訪れてどのような大学が自分に向いているか体感してみて下さい。 ただ、第一希望の大学を見学するのは、少し後にして下さい。それまで見た大学の良い点、悪い点などと比較して、その第一希望の大学がどうなのか客観的に見られるからです。ぜひ行きたい大学では、クラスの体験や寮に一晩泊まったりできるシステムを利用し、一日か一日以上時間を費やして大学生気分を味わってみて下さい。 オンラインで大学の情報セッションとキャンパス・ツアーの予約ができますが、ある大学に興味を持った時点で、つまり予約をするもっと前から、情報を送ってもらうようメーリング・リストに登録しておいて下さい。また正式な見学の他に、カフェテリアや売店などにも行って、週末の過ごし方やその大学で変えて欲しいと思っている点など、学生に気軽に聞いてみて下さい。前は同じような高校生だった大学生達は、率直にいろいろなことを教えてくれるでしょう。 車の運転手席に実際座るのは親かもしれませんが、大学選択のプロセスは高校生の皆さんが運転手席に、親はバックシートに座るつもりでいて下さい。写真を撮ったりメモをとったりして、後でゆっくりお互いの感想を話し合うのも良いでしょう。アメリカでは、この大学訪問の旅がティーンエージャーの通過儀式(rite of passage)と言われることもあるくらい重要な大人に近づくプロセスですので、貴重な時間を親子で楽しんで下さい。
2013-03-08 15:18
以前、コモン・アプリケーション(たくさんの大学に共通で送れる願書)の新エッセイ問題をお知らせしましたが、今年度からコモン・アプリケーションが大きく変わります。次世代のコモン・アプリケーション(Common Application)、CA4と呼ばれていますが、これは1975年に15大学が採用を始めた第一世代から数えて、今年度のコモン・アプリケーションが四世代目だからです。 新しいバージョンが見られるのは今年の8月1日からですが、今年から、コモン・アプリケーションができて五十周年にあたる2025年までが、第四世代とみなされています。志願者の手間が一度ですむため、志願者数増加が見込めるので、コモン・アプリケーションを使う大学が年々増え、2013年度は527大学になります。今後1,500大学まで扱えるよう準備しているそうです。 オンラインを採用するようなって15年になりますが、今まではプリントして郵送することもできました。今後もプリントすることはできますが、オンラインで送る方法だけになります。 コモン・アプリケーションの内容はそれほど変わらないようですが、エッセイの質問は、大学の意見を聞きながら一部または全部が変わる予定で、毎年3月に発表されます。新しいバージョンはオンラインの特徴を生かし、質問を詳しく説明してくれたり、記入内容によって次の質問が変わるなど、より使いやすいインターフェースになります。またレジュメなどはコモン・アプリケーションとは別に送っていましたが、今度からコモン・アプリケーションの一部として、メンバーページという所に記入することになります。