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2月26日付けのワシントン・ポスト・オンライン記事によると、SATがまた近いうちに刷新されるそうです。学生が大学入学後どれだけの成績を出すことができるかの指針として利用されてきたSATですが、同じく大学進学適性試験であるACTに、昨年初めて総受験者数で負けてしまいました。ACTの受験者数が1,666,017人で、SATの受験者数は1,664,479人と僅差ですが、SATが圧倒的に主流だった東海岸や西海岸でも近年ACT受験者が増加し、その傾向は強まると見られています。

エッセイを加えた現在の形式のSATになったのは2005年ですが、英語のボキャブラリーが高度すぎる点や、答えを間違えると減点になる点などが、ずっと以前から批判されてきました。一方のACTは内容が学校のカリキュラムに近い点や、答えを間違えてもマイナスにならない点が、支持されてきました。またACTはwritingが任意であるため、必要のない生徒にとって受験料が35ドルになるのも魅力です。ちなみにSATは今年度50ドルです。新しいSATは、高校のカリキュラムの達成度を見るという点で、よりACTに近いテストになると予想されます。

SATかACTかどちらが向いているか知るため、現時点ではPSATとPLAN(SATとACTのそれぞれ短い形式のプレ・テスト)を高校10年生くらいに同時期に受けるか、SATとACTのプラクティス・テストを同じ頃受けて、スコアの良い方を重点的に勉強し受験することをお勧めします。でもSATが刷新されると、この方法も変わるかもしれません。新しい情報が入り次第、このブログでお知らせします。
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2月20日、スタンフォード大学は2012年度の寄付金が10億3500万ドルに達したと発表しました。大学の寄付金が一年で10億ドルを突破したのは新記録です。スタンフォード大学に次いで寄付金を多く得たのは、ハーバード大学、イエール大学、南カリフォルニア大学、コロンビア大学の順になっています。2位から5位までの大学は、スタンフォード大学の寄付金の約半額程度ですが、それでも相当な額です。

スタンフォード大学はシリコン・バレーの中心に位置し、IT関連企業で成功した同窓生を多数輩出しています。寄付した同窓生はそのお金をどう使うか指定するのが普通なので、彼らの勉強したSTEM(Science, Technology, Engineering & Mathematics)分野の施設やプログラムが今後ますます充実しそうです。

一方、マイケル・ブルムバーグ・ニューヨーク市長は先月、母校のジョンズ・ホプキンス大学に3億5千万ドルを寄付すると誓約しました。これで合計11億1千万ドルを大学に寄付することになり、彼は個人でアメリカの一大学に10億ドル以上寄付する初の人となります。

今回の3億5千万ドルの内、1億ドルはニードベースの奨学金に使われ、2億5千万ドルは学際分野の研究者50名を世界から雇用するために使われるそうです。ジョンズ・ホプキンス大学はブルムバーグ氏の貢献もあり、この十年で志願者が二倍に増え、トップランクの大学となっています。

このように有名私立大学は多くの寄付金を集めながら、なぜ学費を下げないのでしょうか。オバマ大統領が批判するように、大学は一般企業と違ってコストを抑える努力をあまりしてないようです。ライバル大学に負けじと、豪華な設備や学生へのサービス、優秀な教授を得るためにコストを惜しみません。また、超難関大学に我が子が入れれば喜んで高い学費を払いたいという親が、世界中に存在します。できるだけたくさんの学生を引きつけるために大学は学費を下げるのではなく、メリット・スカラシップなどで優秀な学生を獲得した方が、割りに合うのです。裕福な子弟から全額の学費を徴収し、そうでない子弟からは奨学金や政府の学生ローンなどでエイドする方が、収入を最大限にすることができます。

先週2月13日、アメリカ政府は教育省のCollege Affordability(値頃感) and Transparency(透明性) Centerから、カレッジ・スコアカードを発表しました。2011年の大卒生が平均$26,600の学生ローンの負債があるという現状から、各大学がいくらかかり、学位を取った後その経済的な負担が割りに合うのかを、高校生やその家族が知ることができるように作られたオンライン・ツールです。http://collegecost.ed.gov/scorecard/

カレッジ・スコアカードで、各大学のコスト、卒業率、学生ローンのdefault rate(90日以上の支払い遅延率)、負債の中央値がわかるようになっています。ただデータがやや古いのが気になります。今後、就職率や卒業生の平均収入などのデータを含める予定だそうです。

家庭の収入によって、または収入にかかわらず、学生ローンをなくしたり、できるだけ少なくなるようにして、奨学金やグラントといった学生が返さなくても良いようなファイナンシャル・エイドを多く出してくれる大学があります。下記のサイトでは、50以上のそんな大学のリストが見られます。
http://projectonstudentdebt.org/pc_institution.php

大学に入る前に専攻が決まらなくても、また大学に入って専攻を変えても大丈夫?高校生のうちに、大学で何を専攻するか決めるのは容易なことではありません。理系か文系かが漠然とわかっているだけかもしれませんね。音楽やアートなどの専門大学では難しいかもしれませんが、アメリカでは、大学に入って専攻を二、三度変えるのはよくあることです。大学でいろいろなクラスをとってから決めて良いのです。

今回は、来月からオバマ大統領の首席スピーチライターになるコーディ・キーナ氏を例にお話します。キーナ氏は先日2月12日、大統領の一般教書演説を担当しましたが、注目されるようになったのは2011年のアリゾナ州トゥーソンで起きた銃乱射事件の犠牲者追悼式典で、オバマ大統領の演説を担当してからです。国民すべてを感動させ、癒しへと導いてくれるようなすばらしい演説でした。

キーナ氏は、自らが高校時代フットボールで怪我をした経験から、将来整形外科医なるつもりでイリノイ州にあるノースウエスタン大学に入学します。その後、中国語、国際関係を専攻しようとしましたが、最終的には政治学を専攻して卒業しました。

高校時代も大学時代も成長過渡期です。専攻が決まってない場合は、リベラルアーツの大学や文理両方ある学部(School of Arts and Sciencesなど)に入ることをお勧めします。いろいろな経験をし、いろいろなクラスを取って、徐々に専攻を決めていくのもありですね。

皆さん、始めまして!
ニューヨークで日本人高校生とその親御さんに、アメリカの大学進学情報やアドバイスをしているカレッジ・プランナーのMs. Satoriです。

2013-14年度のコモン・アプリケーション(共通願書)用のエッセイ問題が早々と発表されました。今までと違って、トピックを自分で選べるという設問がなくなりました。また字数制限も500字から650字へ。高校生ジュニアの皆さんは、自分らしいエッセイが書けるよう、質問を頭の隅に置いて生活してみて下さい。きっと良いアイディアがいくつか浮かんでくるでしょう。


• Some students have a background or story that is so central to their identity that they believe their application would be incomplete without it. If this sounds like you, then please share your story.
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• Reflect on a time when you challenged a belief or idea. What prompted you to act? Would you make the same decision again?
• Describe a place or environment where you are perfectly content. What do you do or experience there, and why is it meaningful to you?
• Discuss an accomplishment or event, formal or informal, that marked your transition from childhood to adulthood within your culture, community, or family.